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​Concert

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2021年4月25日 100万人クラシックライブ 光薫寺

プログラム

ファリャ:スペイン舞曲

シューマン:3つのロマンス

フォーレ:バイオリンソナタ第1番

​他

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2019年4月20日プチエル

プログラム

イベール:2つの間奏曲

フォーレ:バイオリンソナタ第1番

ピエルネ:フルートソナタ

ゴーベール:古代のメダル

プログラムノート

フランスの作曲家。サンサーンスの弟子であったが、年は10歳くらいしか変わらず、晩年まで師弟関係の域を超えた交流が続けられていた。フォーレはロマン派の音楽が終わり、ラヴェルやドビュッシーの近代の音楽に移り変わる20世紀の転換期に位置しており、晩年は聴覚障害に悩まされていた。

このソナタは比較的初期に作られた作品であり、有名なフランクやブラームスのバイオリンソナタより前に作曲された曲ということを忘れてはならない。当時からするといかに進歩的な作品であったかがうかがえる。1楽章はピアノでクライマックスのメロディーから始まり、爽やかかつ情熱的に。2楽章は晩年の作品を彷彿させるような精神性、3楽章はうってかわり軽快に、そして4楽章、爽やかに幕を閉じる。

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2018年9月23日 サロン・カンパネラ

プログラム

ベートーヴェン バイオリンとピアノのためのソナタ第3番

イザイ 悲劇的な詩

クララ・シューマン 3つのロマンス

​フランク バイオリンとピアノのためのソナタ

プログラムノート

​ベートーヴェン ピアノとバイオリンのためのソナタ第3番op12-3

普通の庶民だったベートヴェンだが、実は大変なインテリで、コーヒーの愛好家、新しいものが大好きで、保険会社の株券も持っていたらしい。少しベートーヴェンのイメージが覆されないだろうか。

 このバイオリンソナタop12-3は、1797年~98年にかけて作曲された。当時ウィーンの宮廷作曲家、宮廷楽長として名声をほしいままにしていた頃で、耳の病気を自覚するのもこの頃である。この頃に書かれたピアノソナタ「悲愴」とともに、ベートーヴェンにとって一つの転換点となった作品であろう。

第1楽章は軽快に、いかにもプログラムの幕開けに相応しい冒頭からはじまる。森の静かな空気を感じさせ、穏やかな中にも生き生きとしAdagioを感じさせる2楽章。そして3楽章はピアノとヴァイオリンが交互に織りなす快活でリズミカルなロンド形式である。

 

ウジェーヌ・イザイ 悲劇的な詩op12

ベルギーの作曲家。イザイもまた19世紀の天才バイオリニストであった。この時代の作曲家のほとんどがイザイに曲を捧げている。バイオリン独奏曲だけではなく、弦楽四重奏も数多く捧げられ、自らの名をつけた弦楽四重奏団を結成し、積極的に室内楽の演奏にもたずさわった。これらのことからも伝説級のバイオリニストだったことがわかる。

シュルレアリスムの時代である。日本語で「超現実主義」。支離滅裂なものが美しい。そういう世界である。この曲も決して癒しの音楽ではない。中間部に葬送のシーンという表記がある。実際イザイが亡くなった時、お葬式で弟子たちがこの曲で見送ったそうである。またこの曲はバイオリンの一番低い弦のG線を1音さげてFの音にして演奏する。これは、不安な音色を出すために1音下げているということである。

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2017年11/5 ミタホール

プログラム

シベリウス:「ヴァイオリンとピアノのための5つの小品」より 

                        マズルカ Op81-1

ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42

グリーグ:ヴァイオリンソナタ第3番

プログラムノート

シベリウス:「ヴァイオリンとピアノのための5つの小品」よりマズルカ Op81-1

Sibelius : Pieces for Violin and Piano Op81-1

フィンランドの作曲家。シベリウスのバイオリンの曲といえば、バイオリンコンチェルトが圧倒的に有名だが、小品も数多く残している。どれも北欧の情緒を感じさせるノスタルジックで美しい音楽である。

グリーグ:ヴァイオリンソナタ第3番

Grieg : Sonata for Piano and Violin Op.45

ノルウェーの作曲家。ピアニストとしても優れており、生涯を通じて国内外で活躍した。作曲活動では、ノルウェーの民謡や伝承音楽がグリーグの活力源であった。グリーグこう言っいた。「私は、我々の民族音楽の暗い深みは、計り知れぬ和声の可能性の中にその基礎を持つということを見いだした。」またグリーグはノルウェーの自然を大変愛していたが、当時この国の音楽界あるいは芸術界は寛大とは言えなく、グリーグはずっとやりにくさを感じていたが、自らの言葉「音楽家である前に、まず人間であるべきだ」の通り、正義感に溢れる人道的な人物であった。

 

ピアノ独奏曲と歌曲がグリーグの作品の主要な部分を占めているが、彼の室内楽作品も彼の作品においても、ノルウェーの音楽史においても重要な位置にある。3つあるバイオリンソナタのうち、1番と2番は比較的若い頃に作曲されたが、この3番のバイオリンソナタが作られたのは、それから20年近く後になる。このソナタでは、グリーグが作品を構築するために民族音楽の特定の素材を使う様子はそれほど明らかでない。ここでは長年に渡って民族音楽と深く関わってきた結果がより高い水準で表れている。これはグリーグにノルウェーの民族音楽を付加したのではない。全体を通してグリーグ調なのである。作品をじっくり見ると彼の最初の二つのソナタにあったのと同じモティーフ和音があるのがわかるが、全体は一層洗練され、バランス良くコントロールされている。

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